手を繋ごう
「ママーっっ!!!」

沙知と一緒に来た病室には酸素マスクをつけ、意識のない私と沙知の母親がいた。


腕には数本の点滴がしてあった。


今まで気付かなかったがその腕は本当に骨だけしかないんじゃないかと思うくらい細く、痩せこけていて………ものすごく、痛々しかった。



なんで…………




なんで今まで気付いてあげられなかったのだろう…。



お母さんだって平気なふりをしていたけれど体は郁兄を失って悲鳴をあげていたのにー……………。
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