手を繋ごう
「棗…?ありがとう。棗のおかげで私、立ち直れたよ!!!」

棗の腕に包まれて私は初めて素直になった。

棗はどこか郁兄に似てる。
優しい性格、温かい腕。

いや、でも違う。

棗は郁兄とは違う。

私は郁兄の面影のある棗じゃなくて、棗の全てを、棗自身を大切だと感じたんだ。


本当に優しい幼なじみ。



郁兄……亜華李には幸せ者だね。



こんなに優しい、幼なじみがいるんだから。








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