手を繋ごう


そう...


郁兄は...私を守って屋上から落ちていた。



「郁...兄……?」


私はよたよたとした足取りで..フェンスに歩み寄った。



フェンスから下を見ると..




頭から血を流した郁兄が..



下でぐたっと……倒れていた。





「………っ。嫌っ嫌っ嫌っ...郁兄いぃいいいいー」




「あははははっ」



こんな時にまで..先生は笑っていた。



泣き叫ぶ私を見て..笑っていた。
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