手を繋ごう


私は本当に、郁兄を愛していたんだよ……。




小さい頃からずっと。





私には貴方しかいなかった




そりゃぁ、沙知だって…雪だって私にはいたけど…




本当に…貴方が私の全てだった。





なのにさっ……?




死んじゃうなんて……



私を守って、屋上から落ちるなんて……



どんだけ過酷な運命なんだよ…




神様も酷すぎるよ…っ




どうせなら……



あの先生に死んでほしかった。




あの先生に……



今でも思うよ




私がいけなかった。



それは十分わかってる




私のせいで……



あの先生だって苦しんでいたんだって。




しっかりわかってるよ…っ


でも……



郁兄を……



殺す事ないじゃないっ




正確に言えば……




私をかばって死んだのが




郁兄だったんだけど……




そんな風にわりきれるわけないじゃん







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