DEAR SMILE~愛しい笑顔~
入浴剤をお風呂に入れて、ケータイを持ったままお風呂に入った。
『もしもし。』
「あ、もしもし。想羅姉?」
あたしは先に想羅姉に電話をした。
『柚羅、どうしたの?ってか、今お風呂?』
「お風呂だよ。あのさ、来週の水曜日なんだけど、南稚と学校帰りにエステと美容室行って、ご飯食べてきちゃおうと思ってるからいらないや。」
『そう?わかった。奨平にも聞いといてくれる?アイツ絶対連絡してこないからさ。』
奨平兄は、想羅姉にも連絡しないんだなぁ。
「うん。ばいばーい!」
『じゃあね。』
想羅姉との電話を切って、そのまま南稚にかけた。
『もしもし。』
「もしもし、南稚?」
『どったの?柚羅から電話なんて珍しいね、約束してないのに。』
そう、あたしが約束しないで南稚に電話するのはほとんどない。
大体、メールで済ませてしまう。
「あのさ、来週の水曜日なんだけど、ご飯食べて帰らない?帰り遅くなっちゃうと思うし、こないだ行きたいって言ってたとこ行かない?」
こないだ行きたいと言っていたとことは、ちょっとおしゃれな落ち着いた雰囲気のご飯屋で、雑誌にも載るような有名なお店だ。