暗黒組織~グリフォード~02
またまた、そのころ・・・・・





「ま、待てよ・・・・ゼィゼィ・・・・・・」



「しつこい奴」


「お前がさっさと捕まればいいんだよ!!」




「やっぱ口悪い。直したほうが良いよ?意外にかわいい顔してるのに」



「う、うるさい!!お前には、聞きたいことがあるだけだ」



「・・・・・・何?早くしてほしいのが本心」



「いちいちムカつく奴っ!!?」



後ろのほうでキーキー騒いでいる女性をそっぽに、私はぼんやりと屋上からの景色を眺めていた。大きな町並みも屋上から見れば結構小さく、蠢くようにいる人の数にゾッとする。


「お前、ハクアラ族の生き残りだろ」



ドクンッと鼓動が急に高鳴る。少し目を見開くものの、相手に悟られないように返事を返す。



「何のことかな?」



「ごまかしても無駄だ。証拠としてお前のその銀髪がある。そのうえ、お前の瞳は赤色」




「・・・・・・・・」



「ハクアラ族の生き残りは成敗しろ、という命令を上で受けててね・・・・・」



その瞬間。



「!!!?」




女性一人だけが立っていた屋上はいつの間にか、ガスマスクで顔をかくし、古ぼけた白いマントで身を隠した集団で埋まっていた。後ろを向いていても、気配で分かった。
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