どうして私を選んだの?【完】
キスを深めるほどに、
「…んっ、はる…と…」
女から漏れる声。
そんな女の甘ったるい声さえもが不快にしか感じなかった。
オレは、女から唇を離し、軽く拭う。
「はる…と?」
女は、不思議そうな様子でオレの名前を呼ぶ。
けど、オレは、
「悪いけど、もうお前いらないから、電話とかしてくんな」
それだけ言い残し、その場を離れた。
後ろから女がオレの名前を呼んでいたがそれも無視して…。