どうして私を選んだの?【完】
「あ、そういえば、昨日は、マネージャーに言い寄られてたしなぁ〜」
ポロっと涼太の口からそんな言葉がこぼれた。
「涼太!!」
亜衣子ちゃんが涼太をたしなめるように声を張り上げる。
「あはは…」
そんな2人のやりとりに私は、苦笑いを浮かべるしかない。
涼太の欠点は、空気が読めないことだよね…。
「…っとに、涼太は空気読めよ!アホ!」
「いてっ!」
巧くんも涼太の背中をバシッと、叩いて、たしなめてくれていた。
「あ、亜衣子ちゃん、巧くん…私は大丈夫だから…なんか、ゴメンね…気を使わせちゃったみたいで…」
「優芽…」
私がそう呟くと、亜衣子ちゃんも心配そうに表情を歪めた。