どうして私を選んだの?【完】
――……
それは、ある日の放課後のことだった。
「遥斗くん!!一緒に帰ろ?」
久しぶりに部活がお休みの遥斗くんと帰ることになっていた私は、それはもうウキウキで…
そのウキウキ加減は、お昼休みから亜衣子ちゃんや奈々ちゃんについつい話してしまうくらい。
けど、
「…遥斗くん、ど、どうかしたの??」
なぜか、目の前に立っている遥斗くんは、心なしかかなり不機嫌そうな様子に見え、私は思わず、ゴクリと息を飲んだ。