どうして私を選んだの?【完】
すると、
「は、遥斗くん、やっぱり今日、絶対おかしいよ!!熱でもあるの?具合悪いとか?」
口をパクパクさせて驚く優芽。
その姿に吹き出しそうになるのを堪えたオレは、すかさず、
グイッ
優芽の伸ばしていた手を軽く引っ張ってみる。
「え!?ちょっ…」
なんて、慌てた様子で、
でも、バランスを崩した優芽の体はオレに向かって倒れてくる。
その体をオレは、優しく抱き締めると、
「バーカ」
一言そう呟いた。