どうして私を選んだの?【完】
「…北川くん、優芽をこれ以上苦しめるならもう、別れて!あなたが言えばすむことじゃない!!優芽を自由にしてあげてよ…」
いつも優芽と一緒にいる女…確か南 亜衣子だっただろうか?
南は、それだけ呟くと、踵を返してさっさと店内を後にする。
その後ろから南を気遣うようにさっき、涼太を押さえ込んでいた男が続いて出ていった。
…別れて…か…、そうだよな、何で別れないんだろう。
そもそも、彼女なんて存在はオレにとっても邪魔なだけなはずなのに…。