どうして私を選んだの?【完】
昔からそうだったはずなんだ。
けど、1年前…。
「あのっ、1年の桜庭優芽っていいます!北川くん、好きですっ!私と付き合ってくれませんか?」
恥ずかしそうにそう言った優芽の姿が頭の片隅に残った。
最初は、もちろん、いつものように断るつもりだった。
こんな言われ尽くされたような言葉…もう、聞きあきていたはずだった。
…それなのに、何故か優芽のことをもう少し知りたいと思った。