天神楽の鳴き声
「そっちにいたのね、雛ちゃん。さ、暗くなる前に帰りましょー」
「あっ!彰綺さん!」
「良い品は買えたかしら?ここらは破落戸が多いから、気をつけてっていうのを忘れててねー。大丈夫だったぁ?」
心配してくれる彰綺さんに、苳憙がいてくれたからと伝えるために苳憙のいた方を振り向くが誰もいない。彰綺さんはおかしそうに誰もいなかったわよ?と笑った。
「あれ、確かにいたはずなんだけど…?」
「って!!そんなことより!!やだぁ!刀飾りじゃなぁい?!誰に贈るのよー!」
彰綺さんはめざとく、雛生の持っていた刀飾りに反応する。北の硝子細工は特別な作り方のおかげで普通の硝子よりも硬質のため、割れることはほとんどないということを彰綺さんは刀をまじまじ見ながら教えてくれる。
「刀を扱うお仕事なさってるの?その人!!良い選択だと思うわ。この彫られているのは"カエリフズリ"といってね、つけている人が無事帰ってきますように、そーいう願いの込められたお花なの。一度咲いた場所にはもう二度と咲くことのない言われている"カエリフズリ"が咲くのは良い訪れを示すの!」
「へえ…」
「いいわねえ!かっこ良いの?その人?」
「頼りない、感じです」
「そうなの?」
「冷たくしても、優しくしてくれるんです、馬鹿みたいに優しくて、もう新生の馬鹿かこいつ!みたいになって…」
いつだって自分よりも他人ー雛生のことを大事にしてくれる。不安な時はぎゅっしてくれる、優しい存在でー…
だからこそ、自分のことしか考えていない、考えれない自分に、彼といると腹が立って、
与えられる愛情は優しく、心の奥に浸透していく。
「あっ!彰綺さん!」
「良い品は買えたかしら?ここらは破落戸が多いから、気をつけてっていうのを忘れててねー。大丈夫だったぁ?」
心配してくれる彰綺さんに、苳憙がいてくれたからと伝えるために苳憙のいた方を振り向くが誰もいない。彰綺さんはおかしそうに誰もいなかったわよ?と笑った。
「あれ、確かにいたはずなんだけど…?」
「って!!そんなことより!!やだぁ!刀飾りじゃなぁい?!誰に贈るのよー!」
彰綺さんはめざとく、雛生の持っていた刀飾りに反応する。北の硝子細工は特別な作り方のおかげで普通の硝子よりも硬質のため、割れることはほとんどないということを彰綺さんは刀をまじまじ見ながら教えてくれる。
「刀を扱うお仕事なさってるの?その人!!良い選択だと思うわ。この彫られているのは"カエリフズリ"といってね、つけている人が無事帰ってきますように、そーいう願いの込められたお花なの。一度咲いた場所にはもう二度と咲くことのない言われている"カエリフズリ"が咲くのは良い訪れを示すの!」
「へえ…」
「いいわねえ!かっこ良いの?その人?」
「頼りない、感じです」
「そうなの?」
「冷たくしても、優しくしてくれるんです、馬鹿みたいに優しくて、もう新生の馬鹿かこいつ!みたいになって…」
いつだって自分よりも他人ー雛生のことを大事にしてくれる。不安な時はぎゅっしてくれる、優しい存在でー…
だからこそ、自分のことしか考えていない、考えれない自分に、彼といると腹が立って、
与えられる愛情は優しく、心の奥に浸透していく。