隣のマネージャーさん。


はじめはきょとんとした顔で俺を見ていた結愛だけど、すぐに水で冷やしている自分の手を見た。

「あの…蓮次くん、手…」

あ…結愛の腕掴んだままだった。

結愛を見ると珍しく戸惑った様子で、少し顔が赤かった。

「あ、悪い。」

パッと手を離した。

「ううん、ちょっと…嬉しかった。」

結愛は自分の手を見たまま、俺に言った。

その横顔は、微かに笑っていた。


いつもと違う顔に、ドキッとした。



< 103 / 371 >

この作品をシェア

pagetop