隣のマネージャーさん。
「……先輩、バスケットボールは乱暴に扱わないでください。」
コロコロと床を転がったボールを優しく拾いあげながら、蓮次くんが言った。
トクンッ…
「あれ…?」
「どうした、結愛?」
「え、あ、ううん‼︎何でもない…」
何でだろう…
蓮次くんに腕を掴まれた後から、何か変だ。
蓮次くんを見ると、ドキドキしてる…
「……結愛。」
「あ、はい‼︎」
「…何、改まってんの?」
きょとんとした顔で蓮次くんに聞き返されて、恥ずかしいのと何て言葉を返せばいいかわからずにオロオロしてると、蓮次くんは吹き出すように笑った。
「ククッ…ははは‼︎」
「わ、笑わないでよ‼︎」
「……結愛って、他の女子とは違うよな。ちょこちょこ小動物みたいに動きまわるし、面白い。」
「な、何ですか、それ。」