隣のマネージャーさん。


「比良賀は去年は勝ったけど、一昨年は負けたところだからな……」
「……そこそこ強い。」
「まずは、ここに勝たなきゃね!!」

先輩達が真剣に話している中、悠くんや蓮次くん達はアップを始めていた。

「あれ、悠くん、いいの?」
「え、何が?」
「先輩達が予選のこととか話してるけど、聞かなくていいのかなって。」
「あぁ。別に瞬ちゃん関係ないし、平気平気‼︎なっ、レジ。」
「あぁ。むしろ先輩達が真剣になるほど強い相手なら、俺達1年はもっと練習して上手くならないとだろ。」

アップをしながら話す蓮次くんを見て、悠くんは満足そうに笑った。

「叶多と颯汰も同じだと思うよ、結愛。」

悠くんが指さした先には、柔軟運動をしている叶多くんと颯汰くんがいた。

「俺達は俺達なりに頑張ればいいんだよ。先輩達に追いつくようにさ。」

そう言って悠くんはあたしの頭を撫でてまた笑った。


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