隣のマネージャーさん。


「先生、ありがとうございました。結愛、歩けるか?」
「うん、大丈夫だよ。先生、ありがとうございました。蓮次くんもありがとう。」
「お大事にね。」

先生に軽く会釈をして、俺と結愛は保健室を後にした。

「はぁー…まさか、何もないところで豪快にコケるとか…」
「あはは…あたしもびっくりした。」
「口からも血が出てるの見た時は、マジでビビった……」

そう言ってひょこひょこ歩く結愛を見ると、小さく唸って『ごめんなさい。』と言って俯いた。

「…まぁ、骨折とか頭打ったとかじゃなくて良かったよ。これからも気をつけろよ?」
「うっ…はい。」

痛そうにひょこひょこと怪我をした足を庇うように歩きながら、まだ俯いたままの結愛。

「……大丈夫か?」
「あ、うん。手当てしてもらったらだいぶ良くなったよ。」

顔をあげた結愛の口の端にまだ血が少し滲んでて、傷口が腫れていた。



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