隣のマネージャーさん。
「お前、選抜メンバーだからな。」
さっきまで練習をしていたバスケ部の部員が全員、俺を見て笑いながら『レジくん、さっすがー‼︎』とか、『よっ、次期エース!!』とか言ってた。
でも、突然のことでまだ状況とその意味がわからなくて、
「………はい?」
と、抜けた声が出た。
「あははは!!レジ、おまっ…その顔サイコー!!」
「いや、だって先輩…急すぎて状況が…」
少し困惑している俺を見た監督が、溜め息をついて俺に言った。
「選抜メンバーにお前が入ってるんだよ、桐谷。」
と、改めて言われた。
「……本当、ですか?」
「嘘を言ってもしょうがないだろう。なぁ、結愛?」
監督は今度は俺の後ろを見ながら言った。