隣のマネージャーさん。


「え、あ、はい。」

体育館に戻って来た結愛を見て、監督も先輩と同じように『派手にやったなぁ…』と言ってまた俺を見た。

「選抜メンバーは、3年の花岡、武政、穂波。2年の安田、それから1年の桐谷。気を抜いたら補欠の飯田と悠に持ってかれるからな。」
「あ、はい。」
「いつまでポケーッと突っ立てんだ?早くアップしてこい‼︎」
「はい‼︎」

俺は監督の言葉にハッとして、コートの外の隅の方でアップを始めた。

嘘だろ……

俺が選抜メンバーに入ったとか、まだ実感がない。

ダイ先輩か悠がメンバーになると思ってたから、まだ頭の中はごちゃごちゃしてるし……

そんなことを考えていると…


バシッ!!


「っ!?……先輩、痛かったんですけど…」
「あはは!!悪い悪い!!」

背中を叩かれて誰かと思い振り向くと、ダイ先輩がニカッと笑って立っていた。

……って、絶対悪いとか思ってないだろ。



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