隣のマネージャーさん。


帰り道、蓮次くんや颯汰くん達と別れたあたしと悠くんは、爽ちゃんと颯汰くんの話をしていた。

「颯汰くんと爽ちゃん、お母さんとうまくいくといいね……」
「うん…あんなに明るくていい奴なのにな。」
「悲しいよね…」
「でもさ、疲れるとぐずる爽ちゃんって、小さい頃の結愛に似てるんだよな。」

何それー、と言うと悠くんは明るく笑って、あたしの頭を撫でた。

「じゃあ、今度は俺等ん家に呼ぼうか、颯汰と爽ちゃん。」
「うん!!あ、セミの鳴き声…」


ミーン ミンミン ミーン……


「もう、夏だねぇ…」
「あぁ、予選も始まるな…」
「あ、そう言えば、悠くんってモテるの?」
「結愛こそ、モテるのかよ?」
「じゃあ、せーので言おう!!せーの…」

「「わからない!!」」

言ってから、2人して笑った。

そんな些細なことに小さな幸せを感じながら、あたしと悠くんは夕日に染まる道を歩いて帰った。



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