隣のマネージャーさん。


「ダイちゃん、パス!!」
「おう!!」

ダイ先輩にヤス先輩からパスがまわった。

「いけ、ダイ!!そのままシュートだ!!」
「はい…っ!!成田!!」
「そう簡単にはさせないっての!!」

ドリブルをしてその場に停止するダイ先輩と成田さん。

他のメンバーもマークされていて、身動きが取れない状態のまま第3クォーター終了の笛の音が鳴った。

「あー、惜しい!!」
「何だよー、これからって時に。」

ダイ先輩はつまらなそうに口を尖らせてボールを2、3回弾ませて戻ってきた。

「惜しかったわね、ダイ。」
「ホントですよ!!これからいいところだったのに…むー。」
「ダイちゃん、肘は大丈夫なの〜?」
「ん?全然大丈夫だって!!俺はそんなに軟弱じゃないぞー、ヤス!!」

心配性だな、ヤスはー。と言ってダイ先輩は汗を拭いながら笑った。

「……うん、なら、いいんだ。」

ヤス先輩は微笑んでダイ先輩の髪をクシャッと撫でた。



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