隣のマネージャーさん。
「で、対戦相手ってどこー?」
タク先輩がミーコ先輩の頭に顎を乗せながら聞いた。
「ちょっと…タク、顎痛い…」
「タク、どけ。」
「わぁ!?…ちぇっ、勇大のケチー。」
タク先輩からミーコ先輩を離した勇大先輩は少しだけムッ、とした表情でタク先輩を見てからミーコ先輩の頭を撫でた。
滅多に見れない光景だな…っていうか、初めて見た。
「あ、頭撫でないでよ‼︎」
「ん?消毒。」
「っ…恥ずかしいでしょ、馬鹿勇大…」
顔を赤くするミーコ先輩の頭をまたポンポンとすると、ミーコ先輩は対戦表を勇大先輩に押し付けた。
「はい、た、対戦表!!」
「あはは、ありがとう。」
「うわー、超レアなイチャつきっぷりだ!!」
「ラブラブで安心しましたよ〜。」
「本当!!…って、あんたは私の頭を撫でるな!!」
勇大先輩に便乗してミズキ先輩の頭を撫でるヤス先輩の腹に、ミズキ先輩の肘が……
「…美姫ちゃん…酷いよ…」
「ふんっ、何とでも言いなさい。」
「ミズキ先輩…恐えぇ…」
隣で震える颯汰に同感だ。
ヤス先輩、腹大丈夫かな……
「……勇大、対戦相手はどこだ?」
まるで何も見ていないような態度でカズ先輩が聞いた。
対戦表に目線を移したら勇大先輩は、さっきとは違う真剣な顔になった。