隣のマネージャーさん。
「おい、対戦相手確認したか……って、何暑苦しいことしてんだ。お前等の青春か?」
「はい!!」
「違いますよ!!」
「まぁ、どっちでもいいが…。本当、お前等は試合前の緊張感がないよな。マネージャーも大変だな…」
監督は呆れたように言うと、都子先輩の肩に手を置いた。
「えー、今更ですか監督。」
「今に始まったことじゃないですけど。」
「ただ、今年の1年はスキンシップが激しいんですよねぇ。」
そう言って笑う都子先輩と美姫先輩はあたしの頭に手を置いた。
「結愛の方がこんな奴等に囲まれて大変よね。」
「え、えっと…そんなことないですよ?」
「まぁ、いい。アップしっかりやっとけよ。全員だからな、手を抜くと…」
「…絞める!!」
「「……はい。」」
力強く拳を握って言った都子先輩を見て、全員が体を強張らせた。
「よーし、アップ始めるか‼︎」
「「はい‼︎」」
勇大先輩に続くように、マネージャーを除く部員がアップを始めた。