隣のマネージャーさん。
トクン、トクン、トクン………
どうしよう。
蓮次くんを呼んだのはいいけど、何て言おうか決めてなかった。
コートに向かう足を止めて、蓮次くんが振り返った。
「結愛?」
トクン、トクン……
心臓がいつもよりうるさい。
先輩達に言われてから変に蓮次くんを意識しちゃって、何て言おうかおどおどしてると、知らないうちに目の前に蓮次くんがいた。
ポンッ
「絶対勝ってくるから、ベンチで応援して待ってろ。」
ドキ…ン
「っ……うん、応援して待ってる!!頑張ってね!!」
笑顔でそう返せば、蓮次くんも笑ってコートへ歩いていった。
その背中は、とてもかっこよかった。