隣のマネージャーさん。



トクン、トクン、トクン………


どうしよう。

蓮次くんを呼んだのはいいけど、何て言おうか決めてなかった。

コートに向かう足を止めて、蓮次くんが振り返った。

「結愛?」


トクン、トクン……


心臓がいつもよりうるさい。

先輩達に言われてから変に蓮次くんを意識しちゃって、何て言おうかおどおどしてると、知らないうちに目の前に蓮次くんがいた。


ポンッ


「絶対勝ってくるから、ベンチで応援して待ってろ。」


ドキ…ン


「っ……うん、応援して待ってる!!頑張ってね!!」


笑顔でそう返せば、蓮次くんも笑ってコートへ歩いていった。

その背中は、とてもかっこよかった。



< 278 / 371 >

この作品をシェア

pagetop