隣のマネージャーさん。

「あ……!!」


コートの中では接戦が続いていて、みんなが蓮次くんのために道をつくっていた。

蓮次くんは確実にゴールに近づいていく。

あとシュートを決めるだけになったとき、大きな壁ができた。

……瞬ちゃん。

コートの中をよく見ると、悠くんが悔しそうに瞬ちゃんの方を見ていた。

それだけで瞬ちゃんが悠くんを抜いてきたことがわかった。

「嘘、どうするのよ、この状況!?」
「もう構えちゃってるからね～、パス回すか覚悟決めてシュートうつか……」

先輩達の真剣な表情。

蓮次くんと瞬ちゃんは止まったまま。

あそこだけ時間が止まってるみたい……

と、思っていたその時。


「あっ!!」


2人が同時に高く高く跳んだ。