隣のマネージャーさん。
「残り1分だよ、みんながんばれー!!!!」
ミズキ先輩の声がベンチから届く。
「あと1分か……」
「厳しいなあ~。」
「それでも、勝たなきゃいけないんだ。」
「部長……」
床を見つめながら低く呟いた勇大先輩。
「俺は、このメンバーでインターハイにいきたい。悔いが残らなければいいとは思う、けど!!それでも……このメンバーでいきたいんだ、インターハイに!!」
力強い瞳で、俺達を見る勇大先輩。
こんなに熱い先輩は、今まで見たことない。
「……当たり前だ、いくぞ、インターハイ。」
「カズ……」
「俺達だっていきたいって、言ったじゃん。」
「そうですよ、部長!!」
「タク、悠……」
「いきましょう、インターハイっていう手土産持って、都子先輩んとこ戻るんでしょう?部長。」
「……レジまで。そうだな、うん。そうだよな!!」
ニコッと笑った勇大先輩は、力強く頷いた。