隣のマネージャーさん。


「残り1分だよ、みんながんばれー!!!!」


ミズキ先輩の声がベンチから届く。


「あと1分か……」
「厳しいなあ~。」
「それでも、勝たなきゃいけないんだ。」
「部長……」

床を見つめながら低く呟いた勇大先輩。

「俺は、このメンバーでインターハイにいきたい。悔いが残らなければいいとは思う、けど!!それでも……このメンバーでいきたいんだ、インターハイに!!」

力強い瞳で、俺達を見る勇大先輩。

こんなに熱い先輩は、今まで見たことない。


「……当たり前だ、いくぞ、インターハイ。」
「カズ……」
「俺達だっていきたいって、言ったじゃん。」
「そうですよ、部長!!」
「タク、悠……」
「いきましょう、インターハイっていう手土産持って、都子先輩んとこ戻るんでしょう?部長。」
「……レジまで。そうだな、うん。そうだよな!!」

ニコッと笑った勇大先輩は、力強く頷いた。



< 319 / 371 >

この作品をシェア

pagetop