隣のマネージャーさん。


苦しい……


「げほげほっ……」
「結愛、大丈夫!!?」
「あと30秒だよー!!みんな、がんばれー!!う、げほげほっ……」

喘息持ちなのに、こんなに息をめいいっぱい吸って、大声出すから。

「う……げほげほっ、はぁ、はぁ、……っげほげほっ!!!!」

すっかり息があがっちゃった。

苦しい…………

「落ち着いて、先輩、飲み物!!」
「わ、わかったわ!!」
「大丈夫か、結愛?」

叶多くんと颯汰くんが背中をさすってくれる。

見届けなきゃ、先輩達の、悠くんの、蓮次くんの勇姿を。

「だ、大丈夫………ありがとう……」
「無理しちゃ駄目だよ~?」
「はい、ありがとうございます……」
「あっ!!」

ミズキ先輩の声にあたしはコートに目を向ける。



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