隣のマネージャーさん。


「…………」
「蓮次くん?」
「…………何してんの?」

蓮次くんがしばらくジッ、とあたしの頭の上に乗ったままの瞬ちゃんの手を見てから言った。

「え?ああ、瞬ちゃんも悠くんみたいにあたしの頭撫でるのが癖なんだよ。お父さんみたいでしょ?」

あたしがそう言って蓮次くんを見上げると、蓮次くんは頭の後ろを掻きなが眉を寄せた。

「うん、まあ、そうなんだけどさ……」
「蓮次くん?」
「あはは、そういうことかあ、ごめんごめん。」

何かに気づいたように瞬ちゃんはパッ、とあたしの頭から手をどけると、蓮次くんを見てまたふにゃっと笑った。

「邪魔者は退散しようかな?」
「え、邪魔者って?」
「………桐谷くんも大変だね、ははは。」
「……さすがに慣れたけど、な。」

何のことを言ってるのかわからないあたしを挟みながら会話をしてる2人。

「あ、何、そういうことだったんだ!!へぇ~、ふぅん……」
「え、え?悠くんまで……何の話?」



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