隣のマネージャーさん。
「何々?ね、何の話してるの?」
「あはは、結愛はわからなくっても大丈夫だよ。これからわかることだから、ね、桐谷くん?」
瞬ちゃんが微笑みながら蓮次くんに話しかけると、蓮次くんはピクッと肩を震わせてから罰が悪そうに髪をガシガシと掻いた。
「クスクス……そっかあ、今までそうだったのか、何で俺もっと早く気づかなかったんだろう。」
「……っ、何でこのタイミングで気づいたんだよ、悠……」
悠くんまでクスクス笑いながら蓮次くんと話してるし。
これからわかるって、何だろ?
あ、もしかしてあたし何かやらかしちゃったのかな!?
何度も抱きついちゃったりとか、あんなに大きな声で応援とかしたからとかかな!?
他にも何か気づかないうちにしちゃってたのかな……
「……とりあえず、邪魔者は退散かな、悠?」
「そうだね、うん!!まだしばらく会場に居るだろうし。久々にいろんな話しようか、瞬ちゃん!!」
じゃっ、後で!!と、瞬ちゃんと悠くんは肩を組んでその場から足早に去って行った。
…………え、何?
あたしだけ、何だか不完全燃焼なんだけど……
モヤモヤしてると、蓮次くんに腕を引かれた。
「…………場所、移動するか。」
「あ、うん……」