隣のマネージャーさん。
「結愛のことが好きです。」
自然と口にしてた。
頬が緩んで、自然と笑顔で言えた。
トクトクと心臓は早く脈を打っている。
目の前の結愛の顔が、少しずつ赤く染まっていく。
トクン、トクン……
静かな観客席。
聞こえるのは自分の心臓の音と、自分と結愛の息づかいだけ。
「……あたし、なんかでいいの?」
「結愛じゃなきゃ、嫌だ。」
「喘息持ちだから、また迷惑かけるかもしれないよ?」
「そうなったら、また背中さするよ。」
「それに、よく転ぶし……」
「いつでも引っ張ってやるよ。」
「…………小さい、し。」
「……ぷっ、小さいの気にしてんの?」
「なっ、笑わないでよ!!」
赤い顔をしてぽすっ、と軽く俺に拳を当てた。
「俺がデカイから、いいんだよ。そのままの結愛が好きなんだから。」
「っ!!!!」
耳まで赤くした結愛の手を取りながら俺が言うと、結愛はさらに顔を赤くした。