隣のマネージャーさん。


『ちょっと、何であの2人笑いあってるわけ?』
『知りませんよ。でも両想いになったんだから、めでたしめでたしでしょう?』
『何か……嬉しいな!!』
『うんうん!!』
『しっ!!ダイ先輩も颯汰も、静かに。』
『……青春か。』
『いいなあー、俺もした〜い。』
『……何か、俺も都子のことぎゅうっとしたくなってきた。』
『はあ!?ば、馬鹿言わないでよ!!』
『僕も美姫ちゃんと……』
『しないわよ!!』
『……何か、俺、嬉しいなあ。』


「…………みんなに見られちゃってたみたいだね。」
「……だな、ちょっと驚かしてやるか。」


そう言って蓮次くんがまたあたしを抱き締めて、耳元でコソコソと話した。

「……いいよ、みんな驚くだろうね、ふふ。」
「ああ。丁度ここから見えないとこにいるからな。階段から転げ落ちるくらい驚かしてやろう。」

蓮次くんは、はじめて悪戯っぽく笑った。



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