隣のマネージャーさん。


教室に入ってすぐの席に結愛は荷物を置いた。

「結愛、後ろから三番目の席か…」
「あ、うん。“園江”だからね。蓮次くんの席は?」
「……前から二番目。」
「じゃあ、あたしがいるのわからなくてもしょうがないね。」

俺を見上げながらまた結愛は笑った。

「でも、前の方でいいなぁ。あたしちょっと目が悪いから…」
「ふーん……変わってやろうか?」
「いや、コンタクトしてるし、眼鏡も常備してるから大丈夫‼︎」

少し得意気に言ったけど……

……そこか?

「あ、蓮次くん先生来たよ。」
「あぁ、じゃあ、また後で…」
「うん、またね。」

そう言葉を交わして、俺も自分の席についた。



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