隣のマネージャーさん。
「もう夫婦だね~。」
「確かに!!」
「え、そうなの!!?」
「まだ俺達高校1年だぞ!!?」
「いや、違うから。見た感じの感想だからな?悠も颯汰も落ち着こうか。」
「はあ……どいつもこいつも、言いたい放題だな……」
そう呟いて頭を掻くと、隣で結愛がくすくすと笑う声がした。
「公認だからいいんじゃない?」
「まあ、そうだけどさ……」
「大丈夫!!あたしは蓮次くんの彼女っていう前に、バスケ部のマネージャーですから。」
「レジの隣のマネージャーさんってことかしら?」
「はい、隣のマネージャーさんです!!」
「あはは、まあ、当分はそんな感じだよねー。」
そう言われたのにも関わらず、結愛は何食わぬ顔で俺を見上げてニコッ、と笑った。
「…………それ、反則だから。」
「え?」
「いや……これからも、よろしくお願いします、隣のマネージャーさん?」
俺がそう言えば、また可愛く笑う。
「こちらこそ、よろしくお願いしますね?」
可愛くてたまらないから抱き締めるのは堪えて、髪の毛がぐしゃぐしゃになるくらい頭を撫でてやった。
これも、俺の愛情表現の1つ。
わかってるのかわかってないのか、笑ってそれを受け入れる結愛に、俺の心臓はまた跳ねるんだ。
俺の隣にいるのは、彼女である前に、マネージャーです。
俺の彼女は、
隣のマネージャーさん。
= Fin =