隣のマネージャーさん。


「形見がバスケットボール3つってとこまでいった?」
「……あぁ、さっき聞いた。」
「でも、ラッピングされたバスケットボールは俺と結愛の新品のバスケットボールだけで、父さんの愛用してたバスケットボールは違う箱に入ってたんだ。それをじいちゃんがお葬式の時に泣く俺と結愛に渡してくれたんだ。」


『お父さんとお母さんから、2人へのもう1つの誕生日プレゼントだ。』


「ボールを結愛と持って見たら、文字が書いてあって。じいちゃんに何て書いてあるか読んでもらったんだ。」


『読んで、じいちゃん。』
『読んで、読んで。』
『あぁ、今読んであげるから。』


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