恋萌え~クールな彼に愛されて~
「よく動いて よく喋って よく笑う人だなと思った」
「すみません。騒がしいヒトで」
「まったくだ。自分が騒がしいだけでなく
他人の胸まで騒がせるんだからな」
「…ごめんなさい」
真面目に謝る梨花に塚本は声を上げて笑った後
真剣な面持ちで梨花を見つめ直して彼女の右手を取ると
自分の左胸に当てた。
「あの時以来、胸騒ぎが収まらないんだ。
収まらないどころか……君が俺以外の男にも
こんな思いをさせているかもしれないと思うと
もっと酷くなった」
「そんな事は……」
「よく2年も何もせずにいられたものだと自分でも呆れる。
その間に……君にこうして触れた男はどれだけいるんだろう」
梨花の髪に、首筋に、肩に、背中にと塚本の手が伝い辿る。
触れられた箇所全てが熱を帯び、その熱さに上せてしまいそうだと
梨花は自分の両手を頬にあてた。
「妬けるな…」
甘く囁いた塚本の瞳が近づいて
触れてしまいそうになる唇を梨花は指先で遮った。
「あのっ……ダメ!」