はじめてを、おしえて。
勇気を出して
教室に入ると、ボクはいつものように誰とも目をあわせないようにして、自分の席に向かいます。
そして鞄を置いて、トイレに駆け込むのが日常だったのですが。
今日からは、違います。
そんな必要はないのです。
ボクは藤原くんと気まずくなる前のように、机に突っ伏して寝始めました。
すると、どこからか女子の声が聞こえてきました。
「あれ?トイレ行かないのかな」
「いるだけで、なんか教室が暗く感じるよね」
「早く行けばいいのに」
……精神パターン青!敵です!
ボクは心の壁を全開にします。
ボクと彼女達のシンクロ率は0.00パーセント。
つまり、下手に関われば怪我をするだけなのです。