はじめてを、おしえて。
それ以上、誰も何も藤原くんに突っ込もうとせず、いつのまにか教室はいつもの雰囲気に戻っていました。
誰もがこの異常事態についていけず、藤原君の発言をなかったことにしたのです。
藤原くんも、男友達にふられた別の話題に乗っていました。
おおお、恐ろしい……。
ボクのせいで、教室は一瞬ですが、かなり微妙な雰囲気になってしまいました。
気づけば体中から、じっとりと嫌な汗が吹き出ています。
やはり、ボクなんかが藤原くんと関わるのは間違っているのではないか……?
臆病なボクは、次の休み時間からまたトイレにこもることにしました。
無理に女子とお友達になるつもりはさらさらないけれど、攻撃されれば良い気はしません。
ぼんやりトイレで次のやおい漫画の構想を練っていると、ドアの向こうから声がしました。