はじめてを、おしえて。
「なんだ、知り合いかよ」
「うん、同じサークルなの。
ヴィヴィアンちゃん、久しぶりだね!
前のコミケ以来?」
「は、はぁ……。
って、お姉様……」
久しぶりに会った魅鈴お姉様は、とても元気そうでした。
しかし、前とは決定的に違うところが……。
ボクの視線に気づき、魅鈴お姉様は、自らのお腹をなでます。
そのお腹は、ポッコリと膨らんでいました。
「あ、今ね、8ヶ月なの。
お腹が大きくなるとね、座った時足の付け根が圧迫されて、すごく痛いの」
「だから、引退……」
「うん。ヴィヴィアンちゃんには急な事で迷惑かけて、ごめんね。
私も、描けると思ってたんだけど、思いの外キツくて。
しばらくは子育てもあるし」
「わあぁ……」