はじめてを、おしえて。
ボクは、魅鈴お姉様の大きなお腹を凝視しました。
誰かといやらしい事をした結果であろう、それは。
全く、いやらしくありませんでした。
むしろ、奇妙に温かい気持ちにさせるのです。
「19でデキ婚だもんなー。
せっかく美大入ったのに」
「それを言わないでよー」
魅鈴お姉様は、幸せそうに笑いました。
その顔は、藤原君にそっくりでした。
「今は旦那様と、別のところに暮らしてるの。
今日はゲームを取りに来て……。
妊婦って暇なのよね」
「運動しろよ、姉ちゃん……」
「うるさい。
あんた達はまだ高校生だし、とにかく気をつけてやんなさいよ!」
「うへっ!?」
「ばっ、バカじゃねぇの!?」