はじめてを、おしえて。

しかし……。


どうしてくれるのですか、この変な雰囲気を……。


耐えかねたのか、藤原君が先に口を開きます。



「……斎藤」


「はいっ」


「この前の事、許してくれるか？」


「はいっ、はい！」



ボクはうなずきます。


すると藤原君は安心したように、ほっと息をつきました。



「じゃあ、これから……どうしようか？」


「えっ？」


「はっきり言うと、俺はお前のこと好きかどうか、まだわからない。

でもあんなことをした最低なやつだ。

それでも良ければ……」



それでも、良ければ？


そのあとに続く言葉を、思わず妄想してしまいます。