はじめてを、おしえて。


オネエ先生は気まぐれにやってきて、適当な指導をします。



「好きなものを好きなように描けばいいの」



が、彼のモットー。いえ、ポリシーなのです。


オネエ先生は皆の作品を見て周り、やがてボクのところへやってきました。



「あら、あらあらあら。

可愛いわねー。これ、あなたの彼氏?」


「いいえ、お友達です」


「へー。モデルをやってくれたのね」



オネエ先生は、ボクの絵を見て声を高くしました。


可愛いですか?藤原くんはどうみても、可愛いというよりはかっこいいと思うのですが。


こんなにたくましいのに。


やはりオネエ先生は感覚が人と違うのか、ボクの技術が稚拙だからなのか。


ううんと悩んでいると、オネエ先生はボクの肩を叩きました。


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