はじめてを、おしえて。
しかし、彼女たちの口から出たのは、予想もしない言葉でした。
「斉藤どの、お主はもう、他の世界の人間であるからして、
もう私たちとは距離を置いていただきたい」
……他の世界の人間?
ボクはいつ、異世界へトリップしたのだ?
「それはどういう……」
「俗世へ帰れ、裏切り者っ」
う、裏切り者?
異世界の次は裏切り?
一体何の話なんでしょう。
混乱するばかりのボクに、比較的冷静な顔をした一人の部員が言いました。
「……上から目線で私たちを見ないで。
私たちは『そっち』へ行く気はないの。
あなたのように、俗世の人間に媚を売る気はないの」