はじめてを、おしえて。


恥ずかしいのでご本人を前にして言えませんが、

ボクは里美先輩みたいになりたくて、同じようなボブヘアにしてみたのです。


クラスでは「こけし」「きのこ」といじられました。


どうせなら、「ちびまる○ちゃん」か「綾波○イ」と言われたかったのですが、仕方ありません。



「その後、どう?」


「おかげさまで、仲直りできました」


「で?もうやったか?」


「晴人くん!!」



里美先輩は、師匠の背中を思い切り叩きました。



「そういうこと言わない!!」


「なんだよ、お前だって気になってんだろ?」


「ど、どうなったかは気になるけど、いきなりそんなこと聞いちゃダメっ!!」


「心配しなくとも、なにもありませんよ……お友達ですから」



事実を述べると、お二人は少し残念そうな顔をしました。


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