はじめてを、おしえて。
「うーん、よくわかんないけどさ。
それってただの嫉妬じゃねえの?」
「嫉妬?」
「うん。
斉藤がどんどん可愛くなっていくから、悔しいんじゃねえの、そいつら」
「!!」
どんどん可愛くなっていく!?
そんなこと、そんなこと……っ
……もっと、言ってください!!
では、なくて。
「あああ、ありえないですよ!
オタクは他の人種と相容れない生き物なんです。
2次元に生きる自分達こそが高貴なのであって、
そうでない人たちは、自分のことだけに興味があり、異性に振り向いてもらうことだけに従事する、卑しい生き物だと思っている節があります。
コレクションラインのバッタものみたいな流行の服を身につけるより、自作のコスプレ衣装の方がよっぽどすばらしいと思っているのです」