はじめてを、おしえて。
「……もっと簡単に言うと?」
「オタクは、他の人種を受け入れられないのです。
エルフとドワーフみたいなものです。
エルフである彼女たちにとって、メイクをし、クラスの人と仲良くしはじめたボクは、もうドワーフでしかないのです」
わっかんねえ。
藤原くんは大きくため息をつきました。
「でも、斉藤は現役オタクだよな?」
「もちろん!!
今日も、原稿を見てもらおうとして……」
「それでも、ハブにされたんだろ?」
「……はい……」
「やっぱ、ただの嫉妬だよ」
藤原くんは、ばっさりと言い切りました。
「本人達は気づいてないのかもしれない。
オタクという高貴な場所からお前が離れていったと、本気で思ってるのかもしれないけど。
心の底では、羨ましいんだと思う」