はじめてを、おしえて。
靴と靴下が乾き、おばさんにおじゃましましたを言う頃には、ボクは理香さんとすっかり仲良しになっていました。
「もっと早く、いろんなこと話せばよかったね。
恋の相談、今度は私にもしてね」
理香さんはそう言ってくれました。
ボクは首がもげるくらい、何度もうなずきました。
もう、何も怖くありません。
ボクたちは自然にしているだけにしようと決めたのです。
そうすれば、いつかきっと、わかってもらえる日が来るさ。
ボクは次の日、スキップで学校へ向かいました。
昨日の出来事を藤原君に話すと、
「すげーじゃん。一歩前進だな。
じゃあ、約束どおりなんかおごってやる」
と、にこにこ笑って言ってくれました。
ねえ、藤原くん。
ボクからも多少は、ラブビームが出ているでしょうか?