はじめてを、おしえて。
夢じゃ、ないよね?
ボクは、今日から藤原くんの彼女なのですよね?
だとすると、本当に申し訳ない。
ボクは現状では藤原くんを受け入れることができないのです。
それは、ボクがBLに走ってしまったきっかけに原因があります。
思い出すのも嫌なことで、
ボクはそれを藤原くんにさらすことを思うだけで、吐き気がするのです。
「ごめんなさい……」
「いいって」
「もう少し、待っていてください。
ボクにもう少し、勇気が持てるまで」
涙が一粒、ぽとんと地面に落ちて、すぐ乾いていきました。
藤原くんは困ったような笑顔で、
「いつまでも待つから大丈夫だ」
と、言ってくれました。