はじめてを、おしえて。
「いいから……おいで」
「えっ」
「おじさんが、お金をあげるから」
ボクの腕をつかんだおじさんは、そのままどこかへ引っ張って行こうとします。
「まっ、待って!本当に、ボクは……」
「騒ぐな!」
ぐい、と腕を引かれ、耳元でそう言われました。
「俺は、警察官だ。
言う通りにしないと、お前を売春で補導するぞ。
警察は、なんだってでっち上げられるんだからな」
な、な、なんと!!
ボクは恐怖で、背中が震えました。
身を売る子供もバカだが、それを買う大人は……。
人外、鬼畜だ――。
ボクは鬼畜おじさんに引っ張られ、人気の無いトイレに連れていかれました。
どんなに抵抗しようと、非力なオタク。
しかも、脅され、声も出ませんでした。