はじめてを、おしえて。
「離して……!」
トイレの前で、ボクはやっと言うことができました。
しかし鬼畜おじさんは、ボクを男子トイレに連れ込みます。
「お前が悪いんだよ」
「は?」
「こんな見事なおっぱいを、チラチラ見せるから……
おじさん、触りたくなるんだよ」
……アホか!!
見せてない!!
ボクが、悪いわけない!!
ママが可愛いだろうと思って、胸が開いた服を買ってきてくれたんだ!!
バカみたいに暑いし、ストールを買うお金も時間も無かったんだ!!
「ボクは悪くないっ!!
悪いのは、この遺伝子をボクに伝えたご先祖と、地球温暖化だっ!」
「なにをわけのわからない事を……来い」
鬼畜おじさんは、ボクを個室に押し込もうとします。
日傘が、床に落ちました。