はじめてを、おしえて。


「胸を小さくする手術、しようかな……」



トイレを済ませ、シャワーを浴びて戻ってきたいっくんに、ボクは提案しました。



「……なんで?」


「……こんな立派なおっぱいをチラチラ見せるから、おじさんは触りたくなったんだそうです」


「バカ!」



並んでベッドに座ったいっくんは、ボクの頭を叩きました。



「おっぱいとか言うな!

てか、みちるは悪くねぇだろ。

そんなん、おっさんの言い訳だ」



髪が濡れたままのいっくんからは、石鹸の良い香りがします。


ボクは何故かそれで、安心できました。



「……でも……これで、嫌な思い、何度かしたから……」



安心したからか……。


ボクは、内緒にしていた事を、いっくんに知ってほしくなりました。


< 232 / 244 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop